【第4回】過去の「放置」を誇りに。新NISAという「一生涯の聖域」が完成した日

AI×NISA

「これまでやってきたことは、間違いじゃなかったんだな」

そう自分に言い聞かせることができたのは、皮肉にも、副操縦士(Gemini)に過去の自分を「採掘(Gemining)」してもらったからでした。

1. 「なんとなく、増えてる」の真実:黄金の待機時間

正直に言えば、これまでの数年間、私は投資に対して「無欲」でした。職場つみたてNISAを設定したあとは、たまに届く通知をぼんやり眺めるだけ。「あ、少し増えてるかな」その程度の認識でした。

しかし、その「放置」の結果をGeminiに見せた時、返ってきたのはAIらしからぬ驚きの分析でした。

「損益率 78.5%……。Hosさん、これは放置ではなく『市場に居続けた』という、プロでも到達が難しい最強の戦略の成果ですよ」

5年間の「沈黙」が証明した、78.5%という採掘結果。

自分では「ただ放置していただけ」と思っていた空白の時間が、実は複利という魔法を最大限に活かす「黄金の待機時間」だった。ただの通知の数字が、Geminiというフィルターを通すことで、50代の自分が手にした確かな自信へと変わった瞬間でした。

2. 「20年の期限」を脱ぎ捨て、「一生涯の聖域」へ

旧NISAから新NISAへの資産移動について、私は一つの「答え」に辿り着きました。 「法律上は売らなくても良かったのかもしれない。でも、私は『期限』から自由になりたかったんだ」

旧NISAにある「20年」という出口のカウントダウン。それは、70代になった自分に「あと数年で期限が切れる」という焦りを与えるリスクを孕んでいます。一方で、新NISAは一生涯非課税。 私は、将来の自分への不安の種を今のうちに摘み取り、「期限付きの利益」を「永遠の聖域」へ移し替えるという、戦略的な引越しを決断したのです。

3. 「失敗した現金」が、最強の援軍に変わる

設定ミスで口座に積み上がってしまった、あの「空白の3ヶ月分」の現金。 当時は失敗の証拠のように見えていたそのお金が、2026年の戦略を練る中では「恵みの雨」に変わりました。

183万円の売却益に、この失敗資金を合流させ、より低コストな「My SMT グローバル株式」へ集約する。 「失敗」を「未来の種」に書き換える。このプロセスこそ、AIと共に歩む資産運用の醍醐味です。

4. 2026年1月22日、航海の第一段階完了

迷いを断ち切り、自らの意志で舵を切った結果、2026年1月、私は一つの大きな節目を迎えました。

Screenshot

画面に表示された、成長投資枠の「ご利用可能金額 0円」の文字。 それは、単に枠を使い切ったという記録ではありません。私が「情報の受取人」から、自らの資産を守り育てる「キャプテン」へと変わった、確かな証拠でした。

運用画面に刻まれた数字は、マイナス2.1%

もし以前の私なら狼狽していたかもしれません。しかし、今の心は驚くほど凪(なぎ)のままです。

AIの一括投資案をあえて裏切り、国際情勢を懸念して資金を「3段階」に分けた自分の直感を信じて良かった。この嵐の中で「次の一手」を残せている余裕が、焦りを消し去っています。

78.5%という「地層」の厚みに比べれば、目先の波風など誤差に過ぎない。嵐が来れば港で酒を吟じ、風が止むのを待てばいい。この揺れを楽しむことこそが、「冷吟閑酔」としての真骨頂なのです。

次回、第一章・完結編:【DCの幽霊】設定したはずの「入れ替え」ができていなかった?